· 

重なり深まる

朝、まほろばは霧。一昨年のクリスマス会を思い出していました。

前回の秋より更に深まる季節を感じながら、歩くキャンプ場の道。子どもを送る為に歩く普段の登園とお当番の時とは心持ちが違い、そして目に映るものが違って感じるから不思議。

 

ゆっくりと朝の会が始まる。

年中Sの「重なる」という言葉が強く印象に残っている。

 

誰かの話を聞いて、自分の体験と重ねて、あーあれか!と共感した事を伝える。困りごとがあれば、自分だったら…と考え思いつく事を伝える。

 

まゆさんから出た、娘のHちゃんが朝起きるのが苦手で準備が間に合わない…との話では、

アラームを大きい音のにしたら?とか前もって準備したら?とか色々意見が出る中、年長Sくんは「ほっといてみたら?」と。

みんなの今日やりたい事がだいたい見えたところで、さぁ、やろう!

 

私はかまどの火のところで過ごす。

ご飯を炊く!と言っていた年少Yは見当たらず、年少Kが火を守ってくれた。

 

口数は多くないけど、じっと観察して感じた事を行動に移して行くK。

一緒に「せーの、ふぅぅぅっ」と火に息を吹きかけ炎が大きくなるとなんだかとても嬉しい。Kも気に入ったのか、何度も一緒にふぅぅぅっをした。

その横ではSくんがノコギリで木材を切っている。Kは時折じーっと見ている。ゆかさんの言葉も含めてSくんのやっている事を自分に重ねて見ながらにして体験しているらしい。そして、その一方でトンカチを手に釘をトントン打っている子たちのことも時折じーっと見ている。私も一緒にじーっと見てみる。

そこには同じじーっとだけど、もう動かしたくてうずうずしている年中Iの姿が目に入る。迷ってる?考えてる?しばらくしてから、「Iはどうしたい?」と声をかけてみたら、「こうしたいねん。でも…」と伝えてくれた。「ここ持ってようか?」「うん」トントンが始まる。

1本目はなかなか入っていかない。でも、慎重に釘を刺す点を選んでいたので薄い板の側面にも何とか釘は入ったよう。2本目は1本目よりすいすいと入っていくが、少しずれて板からはみ出した。3本目、2本目で出来なかったところに釘を打つ。失敗した?とも思えるような事でも受け入れて次に活かす。

みんながみんな、自分の体験を周りと共有し、他人の体験からも学ぶ。自然と重なる視線や想いの数々が、きらきらと眩しい1日でした。

 

(年長保護者クーチェ)

 


森のようちえんウィズ・ナチュラ季刊誌サステナme協賛企業様