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ぐ〜んと成長の秋

ナチュラに入園し、少しずつ少しずつ新たな世界に慣れ親しんでいった息子。ようちえんはもちろん楽しいが、どうも緊張が取れず、おしっこを頑なに我慢していた入園当初。スタッフさんとやっとトイレに行けるようになったのが1学期の終わり。着替えも、ようちえんでは出来るのだが、私と一緒になると誰にも見られたくないという不安と恐怖と緊張が溢れ出し、100%誰も見ていない場所でもできない。入園前はすっぽんぽんで家の外を走り回っていた子が、である。

この事実に、私は疲れていた。色々あるのは分かるが、おしっこも着替えもその辺でしてくれー!誰も見てないし、見てたって誰が気にする?も〜〜!!!正直に言おう、何度も彼を怒った。

ところが、9月に入ると急に変わった。まず、ようちえんで立ちションができるようになり、翌日には連れションができるようになった。ランチの時にいただきますのご挨拶を皆の前で言う機会があると、1人でその役を買って出て大きな声で任務遂行。とてもではないが信じられない。

しかし、それだけではない。家での変化は以下の3つ。

1)生後数ヶ月から始まった親指しゃぶりをやめた←3歳になったらやめよう、4歳になったらやめようと言い聞かせたが全く効果なかったのに。

2)昼のオムツが取れたのち2年以上必要だった夜のオムツが取れた。

3)うんちの後自分で拭くようになった。

 

この秋の、この急激な成長の根っこにはなにがあるのだろうか。1学期はよく見て、よく聞いていた。参加はしないし、声を出すこともなかったが、彼にはその権利があり保障されていた。そして好きなことを思う存分させてもらえた。それがどれだけ自信になったことだろう。常にまとわりついていた不安も、トイレや着替えを嫌がることで外へ出していた。無理矢理行かされたりやらされたりすることがなく、彼が自分でその一歩を踏み出すのを皆待ってくれていた。不安でもよかったのである。全てOK,そのままで大丈夫、次のステップに行くときはいつでも力になるよというスタッフの温かさ、仲間たち、そして森が彼の心の緊張や不安を溶かした時、脱皮が始まった。始まったらそれは一瞬で次の形になる。もう、以前のようなもじもじがなくなり、シャキッとしている。母があれだけ辞めさせたいと必死になっていた指しゃぶりも、自分のタイミングで、自分の意志で、きっぱり辞める彼を見て、私は彼の指しゃぶりという現象のみを見ていたことに気づく。脱皮は今後も何度も起こるであろう。それまで芋虫であろうが毛虫だあろうが、今の彼とその内面を大事にしてあげたいと肝に銘じる母であった。

 

年少児保護者Nancy


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