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「T嫌い」が、「T好き!!」に変わった日

息子は去年度(年少)、好き嫌いが結構と激しく、「T嫌い(本当の意味ではない)」みたいな表現をしていた、、、

 

息子が年中になったある日。親が数日不在のため、Tの預かり先を探していたので,私も力になれたらと思い、息子に聞いてみた。 「Tが家にきて一緒に遊ぶのはどう?」息子は「いいよ」と即答。ブーブー言わずに即答だったことに驚いた私は、思わず聞き返してしまった。「本当?いいの?」何度か確認したが、返事は変わらずに「いいよ」と。そして息子は楽しみにして当日を迎えた。

 

が、実際にTが家にくると、、、私の恐れは的中し、息子はかなり素っ気ない態度。自分の大事なおもちゃや場所を守りたいような守備体制に、Tは緊張し、居心地もあまりよくなくウロウロする。

 

そんな中、Tはプラレールがあることを知り「家には無いから遊びたくてしょうがない~♪」と言った。しかし息子は「Tにプラレールは貸したくないし、今は1人でプラレールで遊びたい!」、とTを更に困らせる。。。その後の2人の遊びもなかなかしっくり嚙み合わず。ずっと仲が悪いわけでも無く、時々息子はTに話しかけたり、関わりにも行く(この行動には、息子の成長を感じた)けれど。。。

 

総合的には、息子はTにあまり優しくなく、意地悪だったり、ケチだったり、拗ねたり。そのたびにTはウロウロ。

 

そしてとうとう、『僕は怒ってる!Tに帰ってほしい』と言う始末。(特に、何で怒ったか傍から見たら分からないレベル)

 

Tは息子の嫌な行動に「なんで?」と度々聞くけれど、それ以上は突っ込まずにちょっと流す感じもあった。私が「Tはどう?(どう感じている?)」とTに聞くと、Tは「どっちでもいい」と度々答えた。

 

私の心境はと言えば、一瞬は葛藤があった。『こんな意地い悪行動する息子を見ると、息子にイライラもするし、言いくるめたくもなる。でも、Tはこれから何日もお母さんと会えないし、私が息子に怒ってお互い爆発したら、Tの行き場もなくなるし、それも困るなぁ。ここで、お互い仲良し風味を大人が取り持つ方が円満か?』こんな心の声も一瞬聞こえたが、いやいや、それは違うな、と思い返す。

 

『2人が不穏な感じでもしょうがないな。私ができることは、Tにとって少しでも過ごしやすい環境の手伝いをすることだな。ただ、この状況で起きている嫌な気持ちは、ほっておきたくないから、そこは聴こう。』そう思い、息子とTに何を感じているか改めて聴いてみた。

 

私「T,嫌なこと言われてどんな気持ち?」

T「べつに大丈夫(みたいなニュアンス)」

私「私がTだったら絶対に嫌だし、悲しいけど、Tは大丈夫なの!?ほんとに?」

 

こんなやりとりを続けていたら、突然Tは「心が飛んで行ったから。だから気持ちはなくなるの(みたいなニュアンス)」

 

お――——!そんな感じか!Tを少し理解できて嬉しいかった。

 

Tも、ずっと心が休めないのも可哀想だなと思い、14時から広島vs阪神の試合がやっているとずっと言い続けていたので(笑)テレビをつけて野球を観ることに。

 

Tはおっさん張りに野球を解説しながらテレビを楽しむ。息子は野球にあまり興味無いようで、ソファーの上でおもちゃを山にして、ごみ収集場を仮想で作って遊びだす。 

 

 

これが2人の関係性の転換期に!

 

Tはその遊びに加わり、今日初めて2人の遊びが嚙み合いだした。この後、銭湯にみんなで行く予定だったけど、この時間は凄く貴重な気がしたので出発を少し遅らせた。

 

 

そこからは、2人の息が面白いほど合いだした。車も隣同士に座ったり、手を繋いだり。Tからも自然な笑顔が沢山溢れていた。

 

 

この一連の流れがとても面白く。

 

息子にとっても、Tにとっても、人との関わり方を物凄く学んでいるなと感心。知る限り、普段のようちえん生活では、あまり絡んで遊んではいない2人。そんな2人を一か所に集めて観てみたら、最初は違和感や、馴染まない感じから始まり、葛藤があり、その後調和してゆくプロセス。なんとなく、自然の摂理にもみえるなぁ。

 

息子が嫌がるだけでなく、その気持ちも抱えながら、関係性を紡ごうともする姿は母的には感動。

 

そして何よりも、仲良くできていないことに大人が勝手に焦り、可哀想がり、仲をとりもとうとするのは無駄で邪魔だなと痛感。

 

 

 

1日経った後、私の純粋な疑問を息子に尋ねました。

 

私「なんで今回Tが家に来ても良いよって言ったの?T家に来た時は、意地悪していたけど、途中から2人は楽しそうだったね。」

 

息子「ようちえんでは、Tは暗い顔していて遊びたくないんねん。でも、Tと遊んでいないから、どんな感じかなって思って遊んでみようと思った。家に来た時もTは暗い顔していた。僕は緊張して怒ったりしていた。でも、なんでかわからないけど、(その後)一緒に遊んだ。楽しかった。帰るときは別れるの寂しかった」と。

 

なんとも、いつもながらに子ども達から深く学ぶ1日でした。

 

 

年中保護者 あっきー

 


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コメント: 2
  • #1

    いけちゃん (日曜日, 03 10月 2021 10:48)

    あっきーの葛藤めっちゃわかるわー!と思った!

    私やったら
    キレてるわ、、、


    子供って色々考えてるやなぁ
    tもsもでてくる言葉がすごいなぁ、、

    二人が噛み合だすのもの
    ワクワクした!!

    ありがとうー!!


  • #2

    あこ (日曜日, 03 10月 2021 11:04)

    二人ともちゃんと自分の感じてる事言葉にできるのすごい!そしてこの状況を見守れるアッキーもすごい。

    私は誰かが来てくれたら、すぐおもてなししようとしてしまってこんな風にありのままのやり取り見守れるやろうか。。。。すごい考えたわ。ありがとう!

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