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「ずれ」る

森のようちえんウィズ・ナチュラのスタッフがプログラムの補助スタッフとして参加していたこともあり、イオンホール(イオンモール大和郡山)にて開催された2022年オープン予定の『なら歴史芸術文化村』奈良っ子はぐくみプロジェクトに参加してきました。

畿央大学現代教育学科准教授の永渕泰一郎先生による「イタリアのレッジョ・エミリア幼児教育から子どもの意欲や感性の育み方を学ぶ」という講演会です。

レッジョ・エミリア幼児教育。イメージは持っていたものの具体的には何も知らない状態の私は、永渕准教授の柔和な雰囲気と溢れ出す情熱を感じて、そのお話に聴き入っていました。
子どもの権利、時間、社会性を尊重するその世界は、私が子どもだったらそこに居たい!と思うほど素敵なものでした。聞けば聞くほど森のようちえんの世界との共通点が見つかり、我が子をますます羨ましく思うほど。

私の権利、時間、社会性…母になってから一時期は失ったものだと勘違いをするほどの日々。子どものそれを尊重する事に徹していると、私のそれが失われるような錯覚に陥っていたのです。

例えば、生活の中で子どものペースを尊重していたら何も予定が進まなかったり、反対に私の都合にばかり合わせさせていたら子どもの時間が希薄になったり。そんな私に永渕准教授のこの言葉は刺さりました。

子どもと大人は「ずれ」る!

 

ずれまくりな毎日に嫌気がさすほどでしたか、そんなもんだ!と言われたらふぁさっと何かが落ちてふわっと軽くなったような気がするから不思議です。

そこで思い出したのが今年の抱負。

歪み(完璧ではないこと)を楽しもうと思って抱いた想いのはずが2週間でこの通り…いや、まだ始まったばかり。失敗も失念も受け止めて、ズレも歪みもまとめて楽しむしかなくなりました。

 

「世界の本質を連帯の中で問う哲学」であるレッジョ・エミリアの運営機構団体の名前はレッジョチルドレン。大人だけどチルドレン!

小さいから子どもなのではない。子どもたち(チルドレン)は生まれた時からはっきりとした人格、権利を持った一個人であり、年をとった者でも学ぶ者は皆子どもで居ていい、と言われたようで、ほっこりとして家路に着きました。

子どもの権利を、時間を、社会性を育むまではいかなくとも、せめて邪魔しないように。皆が気持ちよく過ごせるように。

もう考えるだけでは足りない、「やる」時なのだと、また今日も再確認。

明日を待たずに今から。

 

森のようちえんウィズ・ナチュラ年中保護者クーチェ


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コメント: 2
  • #1

    くみこ (月曜日, 18 1月 2021 23:33)

    永渕先生の雰囲気の柔らかさと子供を思う芯の強さ、おぎママを連想しました!

    『対話』『プロセス』『子供を真ん中に』『協同』他にも色々とナチュラとの共通点あったね。。。
    こうあらねばならない!っていう枠を作らずに子供の無限の可能性を本気で信じて保育をしてくれてる。そんな環境に出会えていることに心から感謝してます。

    アプローチの仕方が違っても大切な事は同じってことだよね。
    こういう認識が奈良県の中にも日本の中にももっともっと広がるようにしていこう!!

  • #2

    りえぽん (木曜日, 21 1月 2021 02:30)

    同じ講演会を聴講しました。「子どもの可能性を信じて見守る」…これまで何度となく聞いてきて、頭では理解しているつもりだったけど、まだそれを信じきれていない自分に気付かされました。そして、それは子どもに限った話ではない。自分を、周りの大事な人を、身近な環境を信じて見守れているかな?自らも学ぶ主体であり続けているかな?そして、考えてるだけではなくて、行動を。長渕先生のお話と、クーチェさんの記事から気付きと勇気をもらいました、ありがとうございました!

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